湯シャンで髪質が改善するまで

湯シャンで髪質が改善するまで

フケだらけ

湯シャンを始めた!
おっ!意外と順調じゃないか。
この調子なら1年後は、サラサラのきれいな髪になっているに違いないと、希望をもって湯シャンに取り組み、1年以上経過される方もいらっしゃいます。

しかし、湯シャン1年たったその時。

実は、髪質の改善を実感できるとも限らないのです。

確かにシャンプーやリンス、トリートメントをやめると髪質は改善するのには変わりありません。でもその髪質の改善を実感するには、半年くらいの場合もあれば、数年越しの場合もあるのです。


皮脂が少ないタイプほど時間がかかる

湯シャンに入るとき、皮脂が少ないタイプの方が湯シャンに慣れやすい。
皮脂が少ない分、ベタつきや臭いなどのトラブルに見舞われにくい。

また、高齢者は皮脂が少ないのに持ってきて、代謝も落ちているのでフケも出にくい。

しかし、自前の皮脂が少ないという事は、髪をコーティングしてくれる皮脂が少ないのです。
フケがないということはそれだけ新陳代謝が落ちているということです。

なので、皮脂が多いタイプよりも、髪のバシバシ感やパサつきを長く経験しやすい傾向にあり、髪の大部分が生え変わってから髪質がよくなったことを実感する傾向にあります。また、フケが異常に少ない新陳代謝低下タイプは、髪の生え替わりに時間がかかります。

皮脂が多いタイプは、まだ髪の毛がきれいに生え変わっていなくても、皮脂が髪をコーティングしてくれるので、比較的早い時期に髪質がよくなったと思いがちです。
これまでシャンプーによって根こそぎ流されていた皮脂がきちんと髪をコーティングしてくれるので、変化を実感しやすいのです。


頭皮が回復しないときれいな髪は生えない

こわい

頭皮が健康でなければ、きれいで丈夫な髪が生えてこないことをクマさん先生から教わりました。

つまり、湯シャンを始めて、頭皮の荒れ、常在菌環境、皮脂腺等が落ち着いてきてはじめて生えてくる毛が、きれいな丈夫な毛なのです。

湯シャンを始めて頭皮が回復するのは、多くの場合、4~6ヶ月。
ご高齢の方は、若い方より代謝が落ちているので、もう少しかかる可能性があります。

つまり、湯シャンを始めて数ヶ月~半年は、髪に変化がなくても何ら不思議はないわけです。

手っ取り早くきれいな髪がほしい場合は、シャンプーやトリートメントなどのヘアケア剤を使ってごまかすという方法もありますが、肌荒れしやすい人や薄毛の心配がある人は、できるだけ少量を使い、すすぎをしつこいくらいにする必要があります。



毛の寿命と毛の伸び

毛の寿命は、男性は4年、女性は6年と言われています。
つまり髪の毛は、数年ごとに生え変わるのです。

湯シャンで頭皮が回復する→寿命を終えた毛が生え変わるとしても、まだ寿命を終えていない毛は居座り続けます。毛の寿命を終え、生え変わってきた髪が本当にきれいな髪となります。

また、 髪の毛は1ヶ月に約1センチ伸びます。
代謝が落ちている高齢者は6~8ミリくらいでしょうか。

湯シャン1年実践したとして、半年で頭皮を改善したとしても、残りの半年で伸びる毛は、6~7センチ。代謝が落ちている人は、4~5センチ。
これだけ短いと頭頂部付近(本人に見えないところ)しかきれいな部分がありません。


髪の傷んでいるところはどうなるの?

残念ながら、すでに毛のいたんでいる部分を回復させることはできません。
新しく生えてくる毛、新しく頭皮から出てくる毛に期待しましょう。

そして、髪の上の部分がきれいになったと思った時、下の方の傷んでいる毛を散髪してもらうとよいでしょう。

髪の傷んでいる部分を切っていき、頭皮から出てくる新しい毛を残していくと、次第にきれいな毛に変わっていきます。


ゴワゴワ、バシバシが耐えられない場合

そうはいっても湯シャンを続けていて、髪のゴワゴワ、バシバシに耐えられない!改善まで待てない!という方もいらっしゃると思います。

こんな時は、自然の皮脂の代わりでカバーしてあげるとよいでしょう。

そう。肌に影響のない鉱物油。
ワセリンを髪の傷んでいる部分に少量つけるとしなやかになります。

バシバシ、ゴワゴワ、髪のパサつきが少しマシになり、髪がまとまりやすくなります。
多くつけると、逆にべたつきますので、自分にとっての適量を見つけてみてください。

また、湯シャン補助剤は、ガスールやクレイよりも小麦粉シャンプーや米粉シャンプーの方がパサつきにくいです。※小麦粉シャンプーについては「湯シャン導入」のページをご参照ください。

酢や塩、クエン酸を使うと髪がやわらかくしんなりするという報告もありますが、同時に肌に異常が出やすくなったという報告も多いので、試される場合は様子を見ながらお使いください。
私はクエン酸を使ったことがあるのですが、もともと皮脂が多いタイプなので、違いが分かりませんでした。

非接触では湯シャン補助は小麦粉シャンプーのみとされています。



獣毛ブラシでブラッシング

湯シャンには獣毛ブラシがつきもの。
湯シャン前には獣毛ブラシでしっかりブラッシングしましょう。

また、普段の髪のセットも獣毛ブラシで整えると髪についたゴミを取ってくれるので、髪のツヤが出てきます。

右の獣毛ブラシは、「地肌が痛くないブラシ」のブラッシング用。
セット用と違って、適度に毛束と毛束の間隔があいているので、表面の髪だけでなく、内側の髪もとかしてくれます。

歳を重ねて、毛が細く柔らかくなってしまった毛にも優しい豚毛100%。
地肌が痛くないシリーズは、髪が細くやわらかく量が少ない場合にも、頭皮をいためずにブラッシングできます。価格も送料無料で1,000円以内とお手頃です。

なお、獣毛ブラシはお手入れも大切。
使った後は手ぬぐいまたはアクリルたわしで獣毛ブラシの毛の部分を拭ってあげましょう。
ブラシクリーナーも有効です。


湯シャンで髪質改善を狙うなら根気よく

髪

湯シャンは肌荒れ改善を目的として行う人が多いものの、できれば髪質もよくなってほしいもの。

湯シャンで髪質改善を目指す方、特に高齢者、皮脂が少ないタイプの方は、気長に行う必要があります。

また、天然パーマなど生まれつきウェーブがある方は、湯シャンによってストレートにはなりませんが、きれいなウェーブでしっかりとした髪になります。


湯シャンで髪質が改善するまで まとめ

・湯シャン4カ月~6カ月は、頭皮と肌の回復期間。

・湯シャン経過半年後くらいから少しずつ毛が生え変わってきます。

・1ヶ月に髪が伸びるスピードは約1センチ。
湯シャン半年後からきれいな毛が出てきたとしても、湯シャン1年では4~6センチ。

・皮脂が多い人は、皮脂が髪をコーティングしてくれますが、皮脂が少ない人は、皮脂のコーティングがなく、パサつきがち。湯シャンに慣れるのは早いものの、髪の改善を実感するまでに時間がかかります。

・高齢者になるほど、代謝が落ちているので、髪の生え変わりや伸びが遅い傾向にあります。



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